HERO キョン古
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
*HERO キョン古 [#i75afa9d]
~
古泉はとても人当たりが良い。爽やかで優しくて明るくて社交...
「古泉みたいになれたらなー」 ~
だから、ふと谷口がそんなことを口にした時、正直驚いた。 ~
「どうして?」 ~
国木田がサンドイッチを口に運びながら訊く。 ~
谷口は窓の向こう側をひょいと覗きながら答えた。 ~
「あんな風になりてぇよ、俺も」 ~
中庭で知らない女子と一緒にバレーボールに興じている。若干...
俺は古泉がハルヒに優しくしているのは機関のせいだと思って...
「あーやって女子に囲まれてきゃーきゃーされてぇってのは、...
「別に、そうでもないかなぁ」 ~
窓から視線を外し、国木田がさらりと言ってのける。 ~
「だって、窮屈そうだよ」 ~
という件があった。なので俺は放課後、古泉と話をしようとな...
というか別に何もなくてもこいつと雑談しないことには暇を潰...
今日は将棋だ。大体俺が勝ってしまうので、ハンデとして飛車...
「昼休み、バレーしてたろ」 ~
「見てたんですか」 ~
朝比奈さんはすることがなくて暇そうだ。もしかしたら皆、俺...
「見てた。おい、角取るぞ」 ~
「おっと。クラスの人に誘われましてね、たまにはと思いまし...
「国木田がお前のこと、窮屈そうだって言ってた」 ~
古泉の、桂馬に伸びた手が一瞬止まった。大体考えてから手を...
視界の右端ではうつらうつらとしている朝比奈さんが見える。...
「そんなことないよな、お前だし」 ~
俺がそう言うと、古泉は手駒から飛車をパチリと打った。 ~
「当たり前ですよ」 ~
顔を上げる。古泉は判子笑顔を崩していない。朝比奈さんは眠...
「…お前、本当にこういうの苦手なんだな」 ~
「え?」 ~
「飛車、もらい」 ~
困ったなぁといった顔をして、古泉は後頭部を掻いた。 ~
こいつを見てると、どんな素晴らしい奴でも、なんでもできる...
凉宮ハルヒが望んでいるものが謎の転校生であれば、彼が望ん...
優しくて、人当たりが良くて、成績が良くて、運動神経が良く...
きっとこれからも僕は彼のヒーロー然として存在するんだろう...
僕は誰かの理想であることを望んでいる。素晴らしい人の素晴...
~
背中にじりじりと閉鎖空間の気配を感じながら、僕はわざと彼...
「でもよ」 ~
「はい?」 ~
「たまには、お前、怒ったりとかしろよ。口の筋肉が笑ったま...
ああ、マズいなぁ。僕は今は任務のことだけ考えていなければ...
「今度、人を怒らせる30の方法とか試してみるか」 ~
ヒーローでなきゃいけないのに。 ~
「嫌ですよ、そんなの」 ~
本当に笑っちゃったりしちゃ、いけないのに。 ~
~
「なら本当に試してやろう。嫌がるのも見物だ」 ~
「キョン君」 ~
「なんだ? …ちょっと待て、今キョン君って、」 ~
「僕だけのヒーローでいて下さいね」 ~
終了行:
*HERO キョン古 [#i75afa9d]
~
古泉はとても人当たりが良い。爽やかで優しくて明るくて社交...
「古泉みたいになれたらなー」 ~
だから、ふと谷口がそんなことを口にした時、正直驚いた。 ~
「どうして?」 ~
国木田がサンドイッチを口に運びながら訊く。 ~
谷口は窓の向こう側をひょいと覗きながら答えた。 ~
「あんな風になりてぇよ、俺も」 ~
中庭で知らない女子と一緒にバレーボールに興じている。若干...
俺は古泉がハルヒに優しくしているのは機関のせいだと思って...
「あーやって女子に囲まれてきゃーきゃーされてぇってのは、...
「別に、そうでもないかなぁ」 ~
窓から視線を外し、国木田がさらりと言ってのける。 ~
「だって、窮屈そうだよ」 ~
という件があった。なので俺は放課後、古泉と話をしようとな...
というか別に何もなくてもこいつと雑談しないことには暇を潰...
今日は将棋だ。大体俺が勝ってしまうので、ハンデとして飛車...
「昼休み、バレーしてたろ」 ~
「見てたんですか」 ~
朝比奈さんはすることがなくて暇そうだ。もしかしたら皆、俺...
「見てた。おい、角取るぞ」 ~
「おっと。クラスの人に誘われましてね、たまにはと思いまし...
「国木田がお前のこと、窮屈そうだって言ってた」 ~
古泉の、桂馬に伸びた手が一瞬止まった。大体考えてから手を...
視界の右端ではうつらうつらとしている朝比奈さんが見える。...
「そんなことないよな、お前だし」 ~
俺がそう言うと、古泉は手駒から飛車をパチリと打った。 ~
「当たり前ですよ」 ~
顔を上げる。古泉は判子笑顔を崩していない。朝比奈さんは眠...
「…お前、本当にこういうの苦手なんだな」 ~
「え?」 ~
「飛車、もらい」 ~
困ったなぁといった顔をして、古泉は後頭部を掻いた。 ~
こいつを見てると、どんな素晴らしい奴でも、なんでもできる...
凉宮ハルヒが望んでいるものが謎の転校生であれば、彼が望ん...
優しくて、人当たりが良くて、成績が良くて、運動神経が良く...
きっとこれからも僕は彼のヒーロー然として存在するんだろう...
僕は誰かの理想であることを望んでいる。素晴らしい人の素晴...
~
背中にじりじりと閉鎖空間の気配を感じながら、僕はわざと彼...
「でもよ」 ~
「はい?」 ~
「たまには、お前、怒ったりとかしろよ。口の筋肉が笑ったま...
ああ、マズいなぁ。僕は今は任務のことだけ考えていなければ...
「今度、人を怒らせる30の方法とか試してみるか」 ~
ヒーローでなきゃいけないのに。 ~
「嫌ですよ、そんなの」 ~
本当に笑っちゃったりしちゃ、いけないのに。 ~
~
「なら本当に試してやろう。嫌がるのも見物だ」 ~
「キョン君」 ~
「なんだ? …ちょっと待て、今キョン君って、」 ~
「僕だけのヒーローでいて下さいね」 ~
ページ名: