多丸裕×古泉
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*≪多丸裕×古泉≫ [#q184165d]
~
高級感漂う重厚な調度品。 ~
落ち着いた深い緑色の絨毯は染み一つない。 ~
品良く主張しすぎないクリーム色の壁紙。 ~
自分の背丈の1.5倍はありそうな大きな窓の外には、 ~
眠らない……眠ることを拒んでいるかのように輝くネオン。 ~
糊の利いていたシーツに自分を押さえつけ、後孔を犯す「仲間...
「……今日は、随分苦しそうな顔をするんだね」 ~
深く柔らかな響きの声が、苦笑と共に降ってくる。 ~
「そう、ですか?」 ~
とっさに答えた声は情事の余韻に掠れ、古泉は感情を隠すかの...
生理的な涙で滲んだ視界に、男……多丸裕のからかうような表情...
「ああ。まるで……誰か他に思い人がいるみたいだよ?」 ~
「そう見えますか?」 ~
薄笑いを貼り付けて言い返せば、今度はきちんといつも通りの...
裕は古泉の笑顔につられるように笑い、汗で額に張り付いた古...
恋人にするような緩慢で優しげな仕草に内心嫌悪感を感じたが...
古泉は代わりに、まるで恋人がするようにくすぐったそうに目...
「それはおかしいですね。そんなことはありえないはずなので...
おどけて肩を竦める仕草。 ~
裕の瞳にはいつもの穏やかな微笑みが宿り、逆に言うとなんの...
無感情の黒い瞳に映った自分がいつも通りでいられたか、少し...
~
「そうだね。それはあってはならないことだ。 ~
ましてその相手が彼女や、彼女の思い人であることは許されな...
裕の言葉はいつになく率直で、鋭い。 ~
年の割に童顔だが、彼は優秀で頭の切れる人物なので、古泉の...
古泉は微笑みの裏に隠された裕の冷徹な一面を思い返し、裕が...
不意に零れそうになる笑いを飲み込み、笑みを保ったまま平然...
「僕はもちろん、機関に逆らうつもりはありませんよ」 ~
それはつまり、他勢力との過剰な接触を否定する言葉であり、...
「そう、我々は……彼女にとって無害でなければならない」 ~
古泉の答えを聞き、裕が満足げに頷く。古泉も裕に満足げに笑...
「ええ……っ、分かってますよ……ぁっ!」 ~
古泉の言葉が不意に途切れる。 ~
裕はそんな普段と少しも変わらない笑みにほんの少し情欲の色...
古泉に笑いかけて体の両脇にある古泉の脚を抱え上げた。 ~
古泉は小さく声を上げたことを恥じるように、下唇を噛みしめ...
「なら、どうしてそんなに辛そうな顔をするんだい?」 ~
上から覆い被せるような裕の質問に古泉は荒い息を整えるよう...
やがて快楽に潤んだ目にいつもの笑みを浮かべた。 ~
「裕さんのが……大きくて」 ~
上手く動かない顔の筋肉を駆使して作られた笑みは乱れた息と...
「そう、かい……っ」 ~
裕もまた小さく笑い、古泉の奥を先端で抉るように突いた。 ~
~
「ああっ!」 ~
古泉の背中がぐうっと反り、濡れた唇から歓喜の声が漏れた。 ~
感じ入るように震える吐息を吐き出す古泉を見下ろし、裕は口...
大きく腰を引き、古泉の白い尻たぶを左右に開いて赤く充血し...
「あはっ!あっ、ぁ、あ、あぁっ!」 ~
裕が突き入れるリズムに合わせて古泉が喉を振るわせる。 ~
白いシーツに縫い付けられた白い手を握り、裕はまるで古泉が...
古泉もまた、裕に全てを任せるように体の力を抜き、与えられ...
~
裕とこの行為をするのは初めてではない。 ~
初めてしたのは8ヶ月と22日前で、今日で丁度10回目の性行...
古泉がここまで正確に裕との性行為について把握しているのは...
機関の一員である以上、「機関の活動内容」は把握しておく必...
~
機関が「神」と定義している彼女……涼宮ハルヒにとって古泉は...
涼宮ハルヒと利害関係を結ぶことなく、また彼女の周囲の人間...
それはつまり、古泉が彼女の「女性性」を脅かす「男」であっ...
古泉は涼宮ハルヒにある一定の感情以外を抱くことは許されず...
また彼女の思い人である彼とも特別な関係にあってはならない...
SOS団における古泉の位置付けを機関が模索した結果、 ~
古泉には所謂同性愛者的な異性に対する無関心な態度が求めら...
それは直接彼女が求めたものではなかったが、 ~
結果として彼女の精神を揺さぶる不確定要素が排除されるとし...
~
「ふぁ、っ……、くっ!」 ~
古泉は元々順応性が高い。 ~
だから、この行為にもたった数回で慣れ、少しずつ快楽を見い...
相手に選ばれた多丸裕氏は年が近いこともあり、また真摯で慈...
古泉を積極的に傷つけることはしなかった。 ~
古泉の体の負担をできる限り軽減しようと、専門の知識の勉強...
思えば、本当に良い仲間に恵まれたと思う。 ~
このまま、彼女と3人の仲間たちにとって無害な存在であり続...
しかし。 ~
不確定要素は、古泉のなかこそにあった。 ~
始めのうちは気の迷いだと笑うこともできたその感情も、次第...
裕との定期的なこの行為に苦痛を強いるようになった。 ~
元は望まれぬ行為だからこそ、古泉にとって無害だったセック...
それが苦痛に感じるのは、……本当に望む人物ができたからだ。 ~
叶うはずのない夢が、希望が古泉の体を蝕む。 ~
裕が古泉を傷つけることはない。苦しめることもない。 ~
だから、この希望に止めを刺すのは自分しかいないのだ。 ~
「あぁ……もっと! ~
もっ、と……ください!ああっ」 ~
細く尾を引く言葉ははしたない熱を隠さない。 ~
獣のように息を吐き、悦楽に歪む顔が淫らな笑みを象る。 ~
譫言のように裕の名前を呼びながら、涙で濡れた視界に別の人...
快感を素直に受け入れる体とはあまりにかけ離れた心。 ~
古泉はまるで意識が体を脱ぎ捨てたかのような浮遊感を感じて...
~
「あ、あ、あ、んぁっ!気持ち、いい……」 ~
まるであべこべだ。 ~
率直に快楽を言葉にするほどに、胸の奥から冷えていく。 ~
熱に溶かされる体とは裏腹に冷たく固くなっていく心。 ~
古泉は熱病のようにぐるぐると回る視界を拒絶するように目を...
ただ頑なに瞼を閉じて、内から焦がす欲望だけに身を任す。 ~
「あっ、そう……すごい……。 ~
んんっ!ぁ、溺れそう……ですっ」 ~
また苦しそうだと言われるのが嫌で、古泉は裕の首に縋り付こ...
裕の腕に添えていた右手は動いたが、きつくシーツを握りしめ...
しかたなくて片腕で裕の首を引き寄せ、裕の耳元で吐息だけで...
裕は古泉の囁く卑猥な言葉に小さく息を詰め、掴んでいた古泉...
「一樹くん、もう……!」 ~
「いい、ですよ……。 ~
きて……くださいっ、あ、貴方のを……!」 ~
古泉のその言葉が合図だったように裕の腰使いが荒くなる。 ~
古泉が感じる場所を何度も何度も執拗に抉る。その度に古泉は...
もう、何も考えられない。 ~
機関のことも、裕との関係も、彼のことも彼女たちのことも、...
なのに。 ~
「あ、あぁあ!く、う――ッ!」 ~
絶頂の波に飲まれる直前、見開いた目に光が瞬いた。 ~
まるで走馬灯のようだったそれが最後に瞼に焼き付けたのは、...
~
「……一樹くん。」 ~
指一本動かすことが出来ない古泉の後始末をし、毛布を掛け終...
「なん、ですか?」 ~
表情を繕うことなく、素直に聞き返す。 ~
裕もまた微笑みのない素の表情で古泉の顔を随分長い間見つめ...
それは今までに見たどの微笑みとも違う、少し苦しげで切なそ...
「ごめんね」 ~
低く静かな声でそう告げる裕に古泉は咄嗟に返事をすることが...
裕が自分の何を見てどこまでを知っているのかは分からない。 ~
しかし裕の口調には明らかな古泉への憐れみと同情が見て取れ...
倦怠感でまともに動かないはずの眉の筋肉がピクリと痙攣した...
腹が立ったわけではない。図星を指されて動揺したわけでもな...
ただ、……敢えて言うなら、その筋肉の動きはストレス性のチッ...
この人には僕がどう見えるのだろう、と純粋に疑問に思った。 ~
「気にしないでください」 ~
喘ぎ過ぎで明らかに掠れてしまった声も繕わずにそう言った。 ~
「僕は、平気です」 ~
そう言って裕に向けた笑顔は、無表情よりも感情のない薄っぺ...
~
終了行:
*≪多丸裕×古泉≫ [#q184165d]
~
高級感漂う重厚な調度品。 ~
落ち着いた深い緑色の絨毯は染み一つない。 ~
品良く主張しすぎないクリーム色の壁紙。 ~
自分の背丈の1.5倍はありそうな大きな窓の外には、 ~
眠らない……眠ることを拒んでいるかのように輝くネオン。 ~
糊の利いていたシーツに自分を押さえつけ、後孔を犯す「仲間...
「……今日は、随分苦しそうな顔をするんだね」 ~
深く柔らかな響きの声が、苦笑と共に降ってくる。 ~
「そう、ですか?」 ~
とっさに答えた声は情事の余韻に掠れ、古泉は感情を隠すかの...
生理的な涙で滲んだ視界に、男……多丸裕のからかうような表情...
「ああ。まるで……誰か他に思い人がいるみたいだよ?」 ~
「そう見えますか?」 ~
薄笑いを貼り付けて言い返せば、今度はきちんといつも通りの...
裕は古泉の笑顔につられるように笑い、汗で額に張り付いた古...
恋人にするような緩慢で優しげな仕草に内心嫌悪感を感じたが...
古泉は代わりに、まるで恋人がするようにくすぐったそうに目...
「それはおかしいですね。そんなことはありえないはずなので...
おどけて肩を竦める仕草。 ~
裕の瞳にはいつもの穏やかな微笑みが宿り、逆に言うとなんの...
無感情の黒い瞳に映った自分がいつも通りでいられたか、少し...
~
「そうだね。それはあってはならないことだ。 ~
ましてその相手が彼女や、彼女の思い人であることは許されな...
裕の言葉はいつになく率直で、鋭い。 ~
年の割に童顔だが、彼は優秀で頭の切れる人物なので、古泉の...
古泉は微笑みの裏に隠された裕の冷徹な一面を思い返し、裕が...
不意に零れそうになる笑いを飲み込み、笑みを保ったまま平然...
「僕はもちろん、機関に逆らうつもりはありませんよ」 ~
それはつまり、他勢力との過剰な接触を否定する言葉であり、...
「そう、我々は……彼女にとって無害でなければならない」 ~
古泉の答えを聞き、裕が満足げに頷く。古泉も裕に満足げに笑...
「ええ……っ、分かってますよ……ぁっ!」 ~
古泉の言葉が不意に途切れる。 ~
裕はそんな普段と少しも変わらない笑みにほんの少し情欲の色...
古泉に笑いかけて体の両脇にある古泉の脚を抱え上げた。 ~
古泉は小さく声を上げたことを恥じるように、下唇を噛みしめ...
「なら、どうしてそんなに辛そうな顔をするんだい?」 ~
上から覆い被せるような裕の質問に古泉は荒い息を整えるよう...
やがて快楽に潤んだ目にいつもの笑みを浮かべた。 ~
「裕さんのが……大きくて」 ~
上手く動かない顔の筋肉を駆使して作られた笑みは乱れた息と...
「そう、かい……っ」 ~
裕もまた小さく笑い、古泉の奥を先端で抉るように突いた。 ~
~
「ああっ!」 ~
古泉の背中がぐうっと反り、濡れた唇から歓喜の声が漏れた。 ~
感じ入るように震える吐息を吐き出す古泉を見下ろし、裕は口...
大きく腰を引き、古泉の白い尻たぶを左右に開いて赤く充血し...
「あはっ!あっ、ぁ、あ、あぁっ!」 ~
裕が突き入れるリズムに合わせて古泉が喉を振るわせる。 ~
白いシーツに縫い付けられた白い手を握り、裕はまるで古泉が...
古泉もまた、裕に全てを任せるように体の力を抜き、与えられ...
~
裕とこの行為をするのは初めてではない。 ~
初めてしたのは8ヶ月と22日前で、今日で丁度10回目の性行...
古泉がここまで正確に裕との性行為について把握しているのは...
機関の一員である以上、「機関の活動内容」は把握しておく必...
~
機関が「神」と定義している彼女……涼宮ハルヒにとって古泉は...
涼宮ハルヒと利害関係を結ぶことなく、また彼女の周囲の人間...
それはつまり、古泉が彼女の「女性性」を脅かす「男」であっ...
古泉は涼宮ハルヒにある一定の感情以外を抱くことは許されず...
また彼女の思い人である彼とも特別な関係にあってはならない...
SOS団における古泉の位置付けを機関が模索した結果、 ~
古泉には所謂同性愛者的な異性に対する無関心な態度が求めら...
それは直接彼女が求めたものではなかったが、 ~
結果として彼女の精神を揺さぶる不確定要素が排除されるとし...
~
「ふぁ、っ……、くっ!」 ~
古泉は元々順応性が高い。 ~
だから、この行為にもたった数回で慣れ、少しずつ快楽を見い...
相手に選ばれた多丸裕氏は年が近いこともあり、また真摯で慈...
古泉を積極的に傷つけることはしなかった。 ~
古泉の体の負担をできる限り軽減しようと、専門の知識の勉強...
思えば、本当に良い仲間に恵まれたと思う。 ~
このまま、彼女と3人の仲間たちにとって無害な存在であり続...
しかし。 ~
不確定要素は、古泉のなかこそにあった。 ~
始めのうちは気の迷いだと笑うこともできたその感情も、次第...
裕との定期的なこの行為に苦痛を強いるようになった。 ~
元は望まれぬ行為だからこそ、古泉にとって無害だったセック...
それが苦痛に感じるのは、……本当に望む人物ができたからだ。 ~
叶うはずのない夢が、希望が古泉の体を蝕む。 ~
裕が古泉を傷つけることはない。苦しめることもない。 ~
だから、この希望に止めを刺すのは自分しかいないのだ。 ~
「あぁ……もっと! ~
もっ、と……ください!ああっ」 ~
細く尾を引く言葉ははしたない熱を隠さない。 ~
獣のように息を吐き、悦楽に歪む顔が淫らな笑みを象る。 ~
譫言のように裕の名前を呼びながら、涙で濡れた視界に別の人...
快感を素直に受け入れる体とはあまりにかけ離れた心。 ~
古泉はまるで意識が体を脱ぎ捨てたかのような浮遊感を感じて...
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「あ、あ、あ、んぁっ!気持ち、いい……」 ~
まるであべこべだ。 ~
率直に快楽を言葉にするほどに、胸の奥から冷えていく。 ~
熱に溶かされる体とは裏腹に冷たく固くなっていく心。 ~
古泉は熱病のようにぐるぐると回る視界を拒絶するように目を...
ただ頑なに瞼を閉じて、内から焦がす欲望だけに身を任す。 ~
「あっ、そう……すごい……。 ~
んんっ!ぁ、溺れそう……ですっ」 ~
また苦しそうだと言われるのが嫌で、古泉は裕の首に縋り付こ...
裕の腕に添えていた右手は動いたが、きつくシーツを握りしめ...
しかたなくて片腕で裕の首を引き寄せ、裕の耳元で吐息だけで...
裕は古泉の囁く卑猥な言葉に小さく息を詰め、掴んでいた古泉...
「一樹くん、もう……!」 ~
「いい、ですよ……。 ~
きて……くださいっ、あ、貴方のを……!」 ~
古泉のその言葉が合図だったように裕の腰使いが荒くなる。 ~
古泉が感じる場所を何度も何度も執拗に抉る。その度に古泉は...
もう、何も考えられない。 ~
機関のことも、裕との関係も、彼のことも彼女たちのことも、...
なのに。 ~
「あ、あぁあ!く、う――ッ!」 ~
絶頂の波に飲まれる直前、見開いた目に光が瞬いた。 ~
まるで走馬灯のようだったそれが最後に瞼に焼き付けたのは、...
~
「……一樹くん。」 ~
指一本動かすことが出来ない古泉の後始末をし、毛布を掛け終...
「なん、ですか?」 ~
表情を繕うことなく、素直に聞き返す。 ~
裕もまた微笑みのない素の表情で古泉の顔を随分長い間見つめ...
それは今までに見たどの微笑みとも違う、少し苦しげで切なそ...
「ごめんね」 ~
低く静かな声でそう告げる裕に古泉は咄嗟に返事をすることが...
裕が自分の何を見てどこまでを知っているのかは分からない。 ~
しかし裕の口調には明らかな古泉への憐れみと同情が見て取れ...
倦怠感でまともに動かないはずの眉の筋肉がピクリと痙攣した...
腹が立ったわけではない。図星を指されて動揺したわけでもな...
ただ、……敢えて言うなら、その筋肉の動きはストレス性のチッ...
この人には僕がどう見えるのだろう、と純粋に疑問に思った。 ~
「気にしないでください」 ~
喘ぎ過ぎで明らかに掠れてしまった声も繕わずにそう言った。 ~
「僕は、平気です」 ~
そう言って裕に向けた笑顔は、無表情よりも感情のない薄っぺ...
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