古→キョンのような
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開始行:
*古→キョンのような [#q3f33c04]
~
「…涼宮さんたち、遅いですね」 ~
「たかだかポップコーンを買うために何十分も並ぶなんて、ア...
今、俺たちは春休み真っ只中なのにも関わらず、某遊園地に...
正直言って、長期休みにここに来るほど愚かなことは無い。 ~
周りは人、人、人の波。アトラクションに乗るのなんて2時間...
「ジュースがぬるくなってしまいますね」 ~
俺と古泉が座るベンチの真ん中には五人分のジュースとチュ...
夢の分を上乗せされた特別料金に、俺のサイフは破産寸前。古...
「あなたの分も落としますよ。いつでも請求書を持ってきて下...
ちっ、青空をバックに爽やかに笑うな。この遊園地のキャスト...
「残念ですが、王子様になるには人種の壁がありますから」 ~
「別に王子役とは言ってないだろ」 ~
こいつ、自分で王子とか言いやがった。なんと腹の立つ…と言...
北高内だと見慣れてしまったのか、そうそうこいつの外見に...
ああ、北高内でもたまに女子に呼び出されているようだ。あく...
~
これはそうだろう。なんせ俺たちは放課後はもちろん、土日だ...
だが二回目は好きな人がいる、と断っていた。さすがに驚いた...
「こういうところは二人きりで来たいものですね」 ~
楽しそうにショップに入っていくカップルを見ながら古泉が...
「二人きりで来たい奴がいるのか」 ~
「…いますよ」 ~
いつもの笑顔にほんの少しの動揺が混じった。 ~
まさか肯定するとはね。のらりくらりとかわすだろうと思って...
「でも今のような状態じゃ、彼女持ちになってもデートする暇...
「そうですね。でもいいんです…僕には舞台に上がる勇気も無い...
視線を下に落として、力無く微笑む。年の差があるのか、横恋...
「一緒にいられるだけで充分なんです」 ~
そう漏らしながら微笑んだ横顔は、男版の見た者全てを恋に...
「それに、僕は世界を守らなくっちゃいけませんから。恋愛に...
顔を上げた古泉は、もういつもの表情を貼りつけていた。 ~
まったく、神様ってやつは意地が悪い。ヒーローなんてなりた...
「…上手くいくといいな」 ~
自然に言葉がこぼれた。 ~
ふと古泉のほうを向くと、目を丸くして俺を見ている。うおお、...
焦る俺を見ていつものようにニヤニヤ笑えばいいのに、古泉...
~
「ありがとうございます」 ~
古泉は表情はそのままに、少しだけ震えた声で続ける。 ~
「しかしそういうわけにもいかないんですよ」 ~
~
真面目な顔をするな、泣きそうな声を出すな、やる前から何...
終了行:
*古→キョンのような [#q3f33c04]
~
「…涼宮さんたち、遅いですね」 ~
「たかだかポップコーンを買うために何十分も並ぶなんて、ア...
今、俺たちは春休み真っ只中なのにも関わらず、某遊園地に...
正直言って、長期休みにここに来るほど愚かなことは無い。 ~
周りは人、人、人の波。アトラクションに乗るのなんて2時間...
「ジュースがぬるくなってしまいますね」 ~
俺と古泉が座るベンチの真ん中には五人分のジュースとチュ...
夢の分を上乗せされた特別料金に、俺のサイフは破産寸前。古...
「あなたの分も落としますよ。いつでも請求書を持ってきて下...
ちっ、青空をバックに爽やかに笑うな。この遊園地のキャスト...
「残念ですが、王子様になるには人種の壁がありますから」 ~
「別に王子役とは言ってないだろ」 ~
こいつ、自分で王子とか言いやがった。なんと腹の立つ…と言...
北高内だと見慣れてしまったのか、そうそうこいつの外見に...
ああ、北高内でもたまに女子に呼び出されているようだ。あく...
~
これはそうだろう。なんせ俺たちは放課後はもちろん、土日だ...
だが二回目は好きな人がいる、と断っていた。さすがに驚いた...
「こういうところは二人きりで来たいものですね」 ~
楽しそうにショップに入っていくカップルを見ながら古泉が...
「二人きりで来たい奴がいるのか」 ~
「…いますよ」 ~
いつもの笑顔にほんの少しの動揺が混じった。 ~
まさか肯定するとはね。のらりくらりとかわすだろうと思って...
「でも今のような状態じゃ、彼女持ちになってもデートする暇...
「そうですね。でもいいんです…僕には舞台に上がる勇気も無い...
視線を下に落として、力無く微笑む。年の差があるのか、横恋...
「一緒にいられるだけで充分なんです」 ~
そう漏らしながら微笑んだ横顔は、男版の見た者全てを恋に...
「それに、僕は世界を守らなくっちゃいけませんから。恋愛に...
顔を上げた古泉は、もういつもの表情を貼りつけていた。 ~
まったく、神様ってやつは意地が悪い。ヒーローなんてなりた...
「…上手くいくといいな」 ~
自然に言葉がこぼれた。 ~
ふと古泉のほうを向くと、目を丸くして俺を見ている。うおお、...
焦る俺を見ていつものようにニヤニヤ笑えばいいのに、古泉...
~
「ありがとうございます」 ~
古泉は表情はそのままに、少しだけ震えた声で続ける。 ~
「しかしそういうわけにもいかないんですよ」 ~
~
真面目な顔をするな、泣きそうな声を出すな、やる前から何...
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